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短編集

第7章 『飛行願望』

少年はカプセルを口に含んで、飲み込んだ。

胃の中でカプセルがとけだし、薬が体内に溶け出す。
腸内に薬物が行き渡れば、成分が体に取り込まれ、整合する受容体に反応し、身体に影響があらわれる。

少年はその過程を思い描きながら目を閉じる。

イメージも大切だ。

飛んでいるイメージ。

恐怖が先立てば、薬が効かなくなる。

夕陽が沈んで行く…。

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