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ホストクラブの罠(不良総受け)

第13章 透吾vs大和

―――――大和視点―――――



「きょう・・・へい・・・」



瑠希さんが呼んだのは
俺の名前じゃなかった。



恭平・・・


確かにそう言った。






瑠希さんが求めているのは俺じゃない。










そんなの



わかってる








痛いほど


泣きたいほど


わかってたはずなのに・・・











「瑠希さん・・・すんません・・・おれ・・・」



ポロリと

俺の頬を涙が伝った。






快楽よりも

欲望よりも

現実の方が胸に響いて

痛くて

痛くて



なんで俺こんなことしてんだろうって

そう思いながら

悲しそうに俺を見る瑠希さんから目が離せなくて。

















ねぇ・・・



なんで俺


あんたの事こんなに好きなのに






ねぇ・・・


やだよ

俺の事

ちゃんと見てよ



後輩としてじゃなく








男として


ちゃんと


見てよ





瑠希さん











言葉に出来ない想いが
ぐっと胸を押しつぶしていくのがわかった。



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