359°
第9章 funky&crazy
(くそ、また順平のやつ、しゃしゃりでやがって…
てか、ファンができるのは嬉しいけどさ…
みんな高藤さん狙い…。
なんか、すっげぇ…複雑。
てか、オレのファンはいねーのかよ!)
アールグレイの情報を聞くと、女子たちは満足げに自分たちの席に戻っていった。
「なーに、ふてくされてんだよ~」
順平がニヤニヤしながら戻ってくる。
「はぁ?てか、人の情報勝手に教えんじゃねーよ!」
「やだな~卓也くん♪こうやってファンは増やしてくものだよ?」
「今度は何企んでんだ?」
「企むだなんて人聞きの悪い。で、小松たちとはライブするんだろ?」
「ああ、OKもらったからな」
「よし。じゃあ3組のみゆちゃんにメールしとこ」
「は?何してんの、お前?」
「何って、みゆちゃん、お前のファンだからさ♪」
「はっ…!? え!?」
「なに、自分はモテないと思った?よく見ろよ、廊下から熱い視線感じるぜ?」
ちらっと見ると、廊下には数人の女子たちが集まり、こちらを見て立っていた。