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……どうしてこうなった?

第11章 芹沢の入部試験

攻める姿勢を貫く白組は幾度となく赤組の陣内でチャンスを生み出す。

しかしその反面、守りが手薄にならざるを得ない。

必死に守り抜いてからのカウンターで赤組にもチャンスは生まれる。

特にマークが槍倉誠一一人となった芹沢は自由に動き回れた。


槍倉とてキャプテンとして、負けるわけにはいかない紅白戦のため、ずっと芹沢に張り付くことが出来なくなっていたのも芹沢に有利に働いた。

すべてが芹沢の「作戦通り」になってきていた。

そして後半14分、赤組がコーナーキックのチャンスを迎えた。


赤組と白組のメンバーがゴール前にひしめき合う。

コーナーキックの混乱に乗じて得点を奪うというのは未完の天才ゴールハンター、槍倉駿二のもっとも得意とするところのひとつだ。

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