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……どうしてこうなった?

第13章 日曜、午後、漫画喫茶。

「あの奥手の鎗倉が一年生をねぇ……やるなー」

「なにニヤニヤして盗み見してるんですか、気持ち悪い」

「まぁ、そっとしておいてやろうぜ」

道の向こうの二人に気づかれないように芹沢と優花はそっとその場を離れた。


「そういえば鎗倉ってああいうともちゃんみたいな子がタイプなんだよなー」

「ともちゃんみたいな子?」

「そう。ショートヘアで丸顔であどけない感じの子」

「へぇ。そうなんですか」

「ただいつもはタイプの子でもなんにも行動起こせなくて悶々としてるだけなんだよなー、あいつ。
よくふたりきりで会うところまで発展したもんだなー」

感心したように芹沢がそう呟いた。

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