テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第18章 『偽装彼女』解約

「そう? 俺はあったけどな、ときめいた時期」

芹沢は平然な顔でそう言ってのけた。

「な、ななな何言ってるんですか!?」

「片付け終わった? 終わったなら一緒に帰ろうぜ?」

「……わかりましたよ」

内心の動揺を圧し堪えて優花は返事をした。


「お待たせしました」

片付けが終わり、制服に着替えた優花が芹沢のもとへ駆け寄る。

着替える際、いつもは部活帰りにあまりかけないフレグランスをかけていた。

「ん?」

芹沢は鼻を優花の襟元に近づけ、クンクンと香りを嗅いでニッと笑った。

「これが優花のデレの香り?」

「た、ただの身だしなみですっ!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ