無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「そりゃまあ、事情を知らない新一年の子じゃなきゃ付き合ってくれないだろうし。それに何より、優花はなんかやってくれそうだったから。
新入生代表挨拶の堂々とした態度を見て、この子なら陸奥に負けないで戦えそうだなって」

「なんなんですか、その勝手な憶測は！」

「でも実際負けないで戦っただろ？　俺の目に狂いはなかったってわけだ」

「ふざけないでください！　私は嫌ですよ、そんなの！」

「大丈夫。ちゃんと彼女としてデートもしてあげるから」

「結構です！」

佳奈美と話していた時と違い、優花はかなり感情的に芹沢とぶつかった。

「でももうどのみち陸奥と衝突しちゃったんだしさ。あいつは一度ぶつかったら絶対に折れないから。
どのみち始まっちゃったんだしさ。もちろん俺も優花を応援して援護するし」

「はぁ……どうしてこんなことになっちゃったんだか……」

優花はめまいを覚えながら首をゆるゆると振った。