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……どうしてこうなった?

第27章 生徒会長、陸奥佳奈美の勝利

「あいつは俺を強くしてくれた」

芹沢は鋭い眼光で陸奥を睨み付ける。

その野獣のような視線に晒され、思わず陸奥はようやくビクッと怯えた。

「それならなおさら葉月さんを叩きのめさないと駄目ね、徹底的に」

怯えたことを悟られないように陸奥は大袈裟にせせら笑った。

「優花に変なことしてみろ? 俺はお前を--」


殺すからな?


芹沢はそう告げると荒々しく扉を閉めて生徒会室を後にする。

扉の外には恨みがましい目をした副島が立っていた。

二人は静かに睨み合い、スッと音もなくすれ違った。

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