テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第27章 生徒会長、陸奥佳奈美の勝利

「優花ちゃんって橘のこと好きだったんだ?」

「げほっ!? なななんで知ってるの!?」

「分かりやすい奴」

咳き込んだ優花に橘はハンカチを渡す。

運動着だった優花はハンカチを持っていなかったからそれを借りて口許を拭った。

「なんで知ってるって……橘が来なくなってからいつも上の空じゃん、優花ちゃん」

「ごめん……」

「別に謝んなよ? 責めてねーし」

「彰人とは幼馴染みで昔から一緒だったの……」

「知ってるよ。そんなにいいか、橘って?」

「い、いいとか、悪いとかじゃなくて……好きなんだもん……」

なに言ってんだろ、わたし……


言いながら優花は顔を真っ赤に染める。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ