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……どうしてこうなった?

第33章 動く歯車

部活の練習中にも優花はソワソワしていた。

副島に呼び出された生徒会室がやはり気になっていた。

これで最後だと言って呼び出してきたからにはそれなりの『何か』があるのは間違いない。

その『何か』が何であるのか、それが気になる。

優花はいつも以上に陸奥に警戒心を尖らせていた。

それというのも放課後、優花は陸奥とすれ違った時のことだ。

これから部活という時に廊下で陸奥と出くわした。

普段なら嘲笑うような目付きで見てきたり、嫌味のひとつふたつは言う陸奥が優花を無視したのだ。

ましてや今夜、自ら呼び出しておいて、目があった優花になにも言わないとは、今までの陸奥からは考えられなかった。

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