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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

「ずっとこのチャンスを狙ってたんだ……あなたはいつも車で帰る。しかし芹沢と帰るときだけは護衛もつけず歩いて帰るからな……だけど芹沢の奴、使えねぇことに突然葉月と帰り始めやがって……全く使えねぇ奴だ、芹沢は」

陸奥は目を恐怖で見開き、ほとんど上の空で副島の言葉を聞き流していた。

「結局会長をこんなところにほっぽりだして帰りやがった……あんな奴、どこがいいんですか……俺なら陸奥会長を裏切らない……」

そう言いながらナイフで陸奥のブラウスのボタンを一個づつ斬る。

「嫌……やめて……許して……」

「答えてください、陸奥会長……あいつのどこがいいんですか?」

ブラジャーも斬って胸をさらけ出させる。

「お願い……何でも言うこと聞くから……許して……」

もはやこの状況ではどうしようもないと覚悟した陸奥は涙ながらに最後の懇願をする。



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