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……どうしてこうなった?

第40章 陸奥佳奈美の決意

「もうそのへんにしなさい、茅野」

自分をレイプした犯人を見ても、その犯人を痛め付ける茅野を見ても騒がない佳奈美は落ち着き払った声で制する。

「二度と佳奈美さんの近くに現れるな、わかったな?」

茅野は副島の髪を鷲掴みにして持ち上げる。

副島は気を失ったかのように動かない。

「返事はっ!!」

「は、はいぃっ……」

副島は折れた前歯を溢しながら返事をする。

「行きましょうか、佳奈美さん」

「ええ……」

二人は副島を放置してそのまま陸奥の屋敷前から姿を消していった。

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