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……どうしてこうなった?

第41章 エピローグ そうしてこうなった

通じ合った目で見つめ合う優花と陸奥を見て芹沢は混乱する。

「え? ちょっと、どういうこと?」

一人だけ取り残されたような、それでいて和んでいる空気に安心するような、複雑な気分になる。

クイズ番組で自分だけが答えを分からないような、もどかしいけどどうでもいいような感覚。

「もうっ! 鈍いですね、先輩」

「洞察力が足りないわ、芹沢君」

二人はニヤニヤとした笑みを浮かべ芹沢を見る。

「やはりあなたが私のライバルに相応しいようですね、葉月さん」

飲み込めない芹沢を無視して陸奥が優花を見つめる。

「そんな……私なんか先輩の足元にも及びません。でも戦うというなら、負けません」

優花は真剣な目で陸奥の視線を受け止める。

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