好きな空間
第11章 女
「急にどうしたの?
落ち着いて。」
驚いた様子で感情的になっている私を見て焦って長椅子横にさせたて、申し訳なさそうな顔をして
「ママとは昔…
妻が亡くなって間もなくして付き合ってたんだけど、当時私は外務省大臣で全て公には出来ず、ママの妊娠を知った時も喜べなくてね…
降ろして貰ったんだ、彼女もそれは承知してた。」
なんとなくそんな関係だって予想はついていたのに、何故か府に落ちないながらも
「そうだったのね…」
「殺人犯だよ。
酷い男でしょう、嫌になった?」
「嫌なんかじゃないわ、私馬鹿ね嫉妬したの。」
ずるい男だ。
分かっている…
何かを隠しているのも。