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第7章 銀座の女

後ろから

「エリカちゃん、どうしたの?今日は着物の日よ?」


ママだった。
気まぐれでも何でもはなかった。


「ママ、ごめんなさい!私間違えました。」

志帆がとか言うのも大人気無いし、開店前から面倒なことに 成りかねないので、私が間違えたことにした。


「エリカちゃんらしくないわね、ロッカーに着物無いの?」


「…はい、申し訳ありません。」


クスクス笑う志帆の声がかすかに聞こえた。


「私の貸そうか?
いや、エリカちゃんこのままドレスでいいわ!」


びっくりした。
ママは一体何を考えているんだろう。

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