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紅桜学園イケメン部!

第21章 デート!?


「拓己、何も言わなくていいから。

…それでいいから、
一人で泣かないで。

あたし、
胸くらい貸してやれるし。ね?」


あたしはボンッと手を胸に押さえた。

ちゃんと頼れる場所があるって示したかったからだ。

届いていますか?
あたしの思い。

『仲間だよ』って思い。
君は一人じゃないよって。


「あ、ありがと…」


拓己は笑う。
…ほんっとに、へたくそだ。

無理して笑うのがへたくそなくせに、無理して笑うなよ。

泣いてもいいんだよ?


…馬鹿。


あたしがもう一度背中をさすろうとすれば、拓己に腕を掴まれた。


「えっ…んっ…」

柔らかい感触。
あたしは思わず、目を見開いた。


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