テキストサイズ

届きそうで、届かなくて、、、届けたくて。

第15章 episode14 ~*複雑*~

カーテンの隙間から差し込む朝日で目を覚ますと


頭の痛みは残っていたが、だいぶ楽になっていた



和「唯……」






出ていって、と頼んだのにも関わらず







俺の右手は唯の手と繋がっていて、唯はベッドに軽くもたれて寝ている








ベッドの周辺には、体温計や冷えピタのゴミ、タオルなどが散らばっていて


ずっと、看病してくれていたのだと悟る









唯「……んっ、」





俺が起きたのに気づいたのか、唯も目を開ける




和「ごめん、起こした?」





唯「っ、、、




だ、いじょうぶです、、それより!熱は大丈夫なんですか!?」





和「うん、だいぶ楽になったよ…」





計算通りだ




熱で頭がうまく回らないなかでも考えだした答えは合っていた










昨日の拒否が効いたのか、明らかに唯は嫌そうな顔をした






唯「あ、じゃあ、ご飯作るんで……」








なんて言いながら、部屋を出ていった














唯……







俺をもっと嫌いになれ……






そして、自ら離れていってください…………

ストーリーメニュー

TOPTOPへ