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甘いキスを永遠に

第24章 宿

「ここ初めて?」


「あっ、はい」


「ここはね、温泉も良いけど、料理がそれ以上よ」


得意げに教えてくれた。


私は営業スマイルの作り笑顔で対応する。


「お友達と?」


「いや…」


「あら、お一人?」


「…いえ」


馬鹿だ…嘘でもはいと答えるべきだった。


「あら~良いわねえ」


意味深な笑みで言われ対応に困る。


私は苦笑いして自分の腕をさすった。


これ以上質問されたら嫌だったから立ち上がった。


ご婦人に軽く会釈して風呂を後にした。


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