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甘いキスを永遠に

第65章 寂しがりや

俺は水割りを一口飲んだ。


俺のは薄くて水のようだ。


「ミナコちゃん、ロックにして」


「あら、岩崎さん荒れてる?なんかあった?」


さゆりの不躾な質問にも苛立ちを感じた。


俺が黙っていると言わなきゃいいのに、孝之が麻実の着物の一件を話し出した。


さゆりが俺の肩を持ち、


「内緒で着物買うなんて奥さんひど~い」


と言った。


違う、そうじゃない。


と思ったが黙っていた。

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