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秘密の蜜は甘い

第8章 動き出す




「鈴は渡さないから」

「鈴は物じゃねぇし」


鈴がいる部屋で騒がしい事も出来ないので、俺達はもう部屋を出ようとした。



だけど寝るまで繋いでおいてと言われた手は、離してくれそうもない。


「俺、ここにいるわ」

「…」


ぎゅっと手を繋いだまま、スヤスヤと眠る天使みたいな顔。


病弱だからだけど、俺をいつも頼ってくれる可愛い鈴。


…男子にモテる事に気付かない天然さも魅力だ。きっと本気で気付いてないんだ。




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