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「本当、すげぇな。福島どんな顔してんだろうな。」

無理矢理笑おうとするが、うまく笑えない。



いいや、どうせ暗闇で表情なんて細かく分からないんだから。


「そんで、山崎くん、君は、ザ・嫉妬ね。」

クククと松島さんが笑う。


嫉妬？



いやいや、それじゃあまるで…


「俺も片野のこと好きみたいに言わないでよ。」

笑いながら松島を見る。


「あれ？違うの？」


違うの？って……


『妬いてるの？』

いつか、溝口さんに言われたことが頭をよぎる。



どうしてみんなそんなに俺を片野が好きって事にさせたがるんだよ…



「あ、次だよ、山崎くん。」


「え、あ、うん。」



そのあと、俺はどんな道をどうやって歩いたか、全く覚えていないほどに、頭がいっぱいになっていた。