WONDERな世界
第6章 WONDER LAND -EPISODE #5-
SIDE@兎
悠が隣に座ってステンドグラスを見上げて
いる姿に直視出来ないし何よりも
悠が綺麗すぎて胸の鼓動が早い。
紅茶が好きな彼女の為に紅茶の種類、
茶葉、淹れ方全てを悠に教わったり
勉強した。
今ではおかげで悠の好みの
紅茶を淹れきるようになった。
「カイン」
「ん?」
俺の名前を呼ばれて鼓動が一気に
早くなる。
だけどそれを隠して平常心を保つ。
「ありがと。此処に連れてきてくれて」
「俺は別に何も…」
俺が喋っている途中肩に重みがかかる。
悠が俺の肩に頭を乗せている。
それに気付くのに時間はかからなかった。
「…っ///」
鯉のように口をパクパクする俺に
気付いてないのかそのままの体制で
いる彼女。
俺は不審に思い彼女の顔をそーっと
覗き込む。
「すぅ…。」
寝てる…。