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　　SIDE@狼執事


兎とお嬢様を二人っきりにして､
外で待つ｡


　　　　　　　―暇


まぁ､二人共好意を寄せてるから
なんとも言えない｡







にしても､静かすぎて不気味だ｡
鳥の囀(さえず)り､生き物の呼吸､
気配を全く感じられない｡

いつもは生き物の気配を
感じる筈なのに感じないとは不思議で
不気味｡
























｢ｯああああ!!｣





教会の中から聞こえた､聞き覚えのある
声に俺は反応して､教会の扉を開ける｡

そこには壁に寄りかかるお嬢様の姿と
心配そうに見る兎｡


お嬢様は生き血を呑んで"完全"な
ｳﾞｧﾝﾊﾟｲｱへとなる｡



　｢お嬢様｡耐えてください｡
　　"完全"になるにはそれを
　　乗り越えなければなりません｣



今の俺はお嬢様を見守る事しか
出来ない｡