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ポーカーフェイス

第5章 視聴覚室で

そのまま視聴覚室の入り口に直進。


「あら、あらららー。どこ行っちゃうのー?棗ちゃん」


ずいぶん間延びをした声が背後からしたが、私は振り返らずに答えた。


「あんたと同じ空間に居たくないから、別な場所に移動するっ」


上履きを乱雑に履く。


「いーや、今はやめた方がいいよ?多分いっぱい移動してくるから」


「は?何言って「俺視聴覚室とか初めてー」」


「?!」


「だよなー、俺も!ラッキーじゃね」


「?!」


誰か来るっ!!


その声は、視聴覚室の壁の向こうから聞こえてくる声だった。

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