彼・彼女の言い分
第11章 ドキドキの理由
「水上…?なんで?」
水上は俺に気がつくと…
眉間にシワを寄せた…
トレイにコーヒーを乗せ
お客様に渡していた…
お客に声をかけられ…
にこやかに話をする…
なんだよ!!!
俺には眉間にシワで!!!
そっちの客には
スマイルかよ!!!
「今日はネネコが居ないのに…お客様が多くて…
急遽、千花ちゃんに手伝ってもらってたんだ。制服…僕のしかなくてね…
逆に…似合ってて…兄的に…複雑…」
「はぁ…」
優香さんのニコニコに
苛立ちが…緩和…
水上をチラッと見ると…
楽しく談笑…
!!!なっ!!!
客の!手まで握ってやがる!!!
髪!耳!
何で触ってんだよ!!!
ガタン!!!!!!
俺は…
水上の手を掴んで…
店の裏に…水上を引っ張って来た