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赤い印

第17章 涙を越える。

「ワガママ…言ってるかもしれない。」
両手をぎゅっと握る。

「でも、でも、それでも…」

肝心な言葉が口から出てこない。

「うん。」
那貴が手を重ねる。
「聞かせて?」

やわらかい、笑み。

たぶん、言う事は分かってるんだろう。

ちゃんと、伝えたい。

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