
先輩、好きです。
第1章 我慢
大好きな友達の恋バナ。
楽しそうに笑う顔。
照れたように下を向く顔。
その全てに作り笑いで返す私。
誰も悪くない、悪いのは
先輩を好きだと言えなかった私。
だから我慢するの、、。
・・・
いつものように一日の終わりを告げるチャイムが鳴る。
そうここは学校
そして私は今、高校2年生だ。
「終わったー!」
チャイムが鳴ると、緊張の糸が解けたように力が抜ける
美嘉「うるさいな(笑」
「だって、授業つまんないんだもん」
ふてくされたようにそう言う私に、親友の美嘉が呆れた顔を浮かべる
美嘉「本当に莉奈って子供」
「子供だもーん。いいもーん」
美嘉「はいはい。ほら帰るよー?」
クラスの皆が帰る用意を始めている中、少し憂鬱な気分になっていく私が居た
「ん~。先帰ってて;;私ちょっと用事あるから;;」
そんな下手な言い訳は、きっといつまでも続けてはいけないだろう。
わかってはいるが、どうしても美嘉とは一緒に帰れない理由がある。
美嘉「・・・そっか了解。じゃあまた明日ね♪」
そう言って教室を出ていく美嘉の顔は何処か寂しげだった。
