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私だけを...

第2章 通学

ガチャッ

玄関のドアがあいて、まさ兄が出てきた。まさ兄は俺達の事を見ると一瞬目を見開いた。

『お前らなぁ...人の前でよくもそんなラブラブと...』

そう言うまさ兄の声には少しだけ怒りが込められていた。
本人も無意識のうちで、奈々もそんな事に気付く様子もなかった。

『べ、別に私と巧がなにしよーとお兄ちゃんには関係ないじゃんっ!!』
少し顔を赤くして言う奈々。

『そうだな、俺には関係ねぇよな。』
はぁ..また始まった。毎朝こんな調子だ、いい加減仲良くしろよな...

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