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赤い恋 ~sho sakurai~

第32章 さよなら



*翔ちゃんさいど*



マ「櫻井さん、これ…、」


楽屋で帰り支度をしてるとマネージャーが手に雑誌を持って入ってきた。


翔「何?、…………熱愛?」


ざっと目を通して雑誌から顔を上げてマネージャーを見た。


マ「なんか、心当たりあります?」

…………なんで俺が一般人?


翔「や、まず付き合ってる人なんていないよ。何?一般人って」


バサッと机に雑誌を放り投げて俺はカバンを持った。


マ「……ネタだしした人はもう分かってるんですけど…、」

マネージャーは遠慮がちにそう言った。


翔「…、何。誰?なんでこういうくだらないのが一番嫌いなんだけど」


なんとなく、俺はイライラしてた。


俺が結衣のこと好きだから、なんか結衣のこと言われてるみたいで。

多分そうなんだろうなぁー、とは思ってるけど。

別に結衣とはほんとに何もないけど。

ネタだしした奴もなんとなくだけど分かってる。


俺だって伊達に芸能人やってねぇよ。


マ「……メディアに問い詰めたら…、まぁはっきりとは言わなかったけど、……、姫川沙良辺りかと…、」


…………やっぱり…。


翔「……っんなんだよ!」


姫川さんがなんで結衣を毛嫌いしてるのかはよく分かんないけど、

こないだから姫川さんが結衣に対していい感情を持ってないことは分かった。


翔「…………なんもねぇから、それもどうせすぐ冷めるだろ」


……ほんとは少し気になってた。


なんでかな、嫌な予感がしたんだ。



俺は少し、急ぎ気味で現場を出た。


…………姫川さんはなんでこんなに結衣に対する風当たりが厳しいんだ…?



翔「……~っだぁー!も、わかんねぇよ…、」



結衣は、このことしってんのかな…。



早く、早く帰って結衣の顔が見たかった。





そしたら安心できる気がしたんだよ…。



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