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redcross

第3章 クラブ

俺は一時期、詐欺で飯を食っていた。

たまたま知り合った男がブランドの財布の偽物を外国から取り寄せ、それをそいつと一緒に売りさばいていた。

客は援交してる高校生が圧倒的に多かった。

だから梓を見たときに勘が働いたのかもしれない。

でも、梓はどことなく俺の知ってる援交している高校生とは違う気がした。

そう俺が思いたかっただけかもしれないが…。

だからまた詐欺に足を染めるのに抵抗がなかったわけじゃない。

でも梓を助けたかった。

この判断が俺の人生を狂わせた。

そして、俺の梓が好きって心まで狂わせることになるとはこの時の俺は気づいてなかった。

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