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わすれない

第2章 それぞれの傷

窓の外を眺めていた看護師は話が途切れたのに気づいたのか、こちらに振り返った。


「あ、私いないほうがいいかな?」



看護師は察したように出口へとあるきだした。



「いえ、そういうわけではないのですが、、、」


茅瀬は先ほどから看護師をチラチラと見ていた。それは私も気づいていた。私も入院してからなんとなく気になる。



「失礼でなければ、お名前をお伺いしても……?」



茅瀬が看護師に問う。私は胸元のネームプレートをみた。

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