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おにいちゃんのおもちゃ

第23章 諦めたい:妹

たつにいちゃんと駅で待ち合わせしていく。


「お待たせ!美砂ちゃん」
「たつにいちゃあんっ」


人混みの中でも、かっこいいたつにいちゃんは目立ってる。
筋肉質のたくましい身体に、細いゴールドのネックレス。
いつも自信満々で調子のいいたつにいちゃん。
美砂たちの従兄弟のタツキおにいちゃん。


嬉しくって、美砂はたつにいちゃんに抱きついちゃう。
たつにいちゃんは美砂の頭をナデナデ。


「今日のこと、公彦には言ってないよね」
「言わないよぉ。おにいちゃんには内緒だもん」
「うん、秘密のデートな」
「そうだよぉ」


にっこりたつにいちゃんが笑う。
この笑顔大好き。


たつにいちゃんが腕に隙間を作るから、美砂は腕にしがみつく。


「相変わらずかわいいなー、美砂ちゃんは」
「えへへっ」


腕を組んで歩く。


「なあ、公彦とはマダだよな」
「えっ」


ドキ


たつにいちゃんが耳元で囁く。


「H」
「あ……」
「まだだよね、それとも彼氏としちゃった?」


美砂は首をふる。
もぉ、恥ずかしくって赤くなっちゃうよ。


「そか、良かった。最近の子は早いっていうし、美砂ちゃん女の色気あるから心配なんだ」
「えー、女の色気あるかなー?嬉しいなっ」
「あるある、俺ドキドキするもん、美砂ちゃんがかわいくて」

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