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幼いえっち

第38章 幼い関係からの卒業

カイくんは
自分の涙に気づくと
慌ててそれを拭った。


「あーーーー
もう、やっぱ。無理。
チカ・・・
俺、チカの事が好きだ。

もしこのまま別れて、

チカがアイツのとこに
いったらって考えると
やっぱり無理だ。

アイツに取られるくらいなら
俺がチカを縛り付けておきたい。」


ギュッと、
力強く肩を握られたかと思うと

カイくんはあたしを抱きしめる。



「っカイくんっ・・・・」

苦しいくらい強い、
その腕は小刻みに震えていた。



あたしを抱きしめたまま
カイくんは震える声で言う。

「俺、
もうチカを裏切る様な事はしない。
こんなん、散々だ・・・
だからチカも
もう絶対こんな事しないって
約束してよ。
じゃなきゃ俺、

マジ・・耐えられない・・・」


嗚咽の混じるカイくんの声に

あたしの瞳には
熱い涙が込み上げる


「約束、するっ・・・!
ごめんね・・・ごめん・・
カイくん・・・・
ありがとう、
だいすきっ
うぇぇぇんっ涙」


あたしはカイくんの背中に腕をまわし
力一杯だきしめた。


もう少しで

大切な人を失うところだった・・・!



安堵の涙が溢れるけど

それでもまだ、

胸のズキズキは取れない


深い後悔とカイくんへの愛が
胸の痛みをさらに増幅させる


こんなに痛い愛情は、初めてだよ。。。





どんどんと暗くなって行く公園で


あたしとカイくんは
ただただ抱きしめあったまま
何時間もそこにいた


お互いの存在を確かめ合うように


時折、キツく力をいれて
カイくんの体温や存在の有難さを感じた





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