幼いえっち
第44章 ゴカイ
「「あ、チカ!」」
そうハモって声をかけてきたのは
いつものカナメとアラタだった。
「カナメ、アラタ。」
二人は教室のとびらから
こっちに手を振っていた。
いい加減、
もうさすがに見分けがつくようになった
同じ双子でも、
やっぱり、ちょっと違う。
例えば。。
アラタのほうが、すこし活発。
あと、カナメは髪を触るクセがある。
「一番ノリ?
ヤル気まんまんだね」
アラタが笑いながらこっちにくる。
「家でやることなかったから。
ちょっと、予習もしたかったし」
それを聞いてカナメが言う。
「予習?
算数なら手伝うよ!」
二人は
あたしの前の席に座り、
一緒に教科書を広げた。