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赤い花~情欲の檻の中で~

第5章 終章~再びの砂漠にて~

 そして、いつかまた出逢う運命の男を私の心の奥にひそやかに咲いた生命の花を燃やし尽くして愛してみよう。女としての盛りは過ぎてゆく。だが、心の花は一度枯れても、また咲かせることはできる。
 今日という日、私は祖国からはるか離れたこの砂漠の地に一本の花を埋めた。それは、まさにこの三年間、私の心に咲き続けた花だったのだ。

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