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海蛍

第21章 本当の居場所

私は、電話で気持ちを伝えると意気込んだ時の緊張感とは全然違う

普段いつものように電話を掛けるようなゆったり気分で携帯を握り、コールを鳴らす。



今までは何とも思わなかった、この待ちの間のコール音も今日は何だか・・


ドキドキして愛しく感じる。



待たせてごめん。


ずっと迷っててごめん。


こんな女でごめん・・。



でも、もう大丈夫だから。

私はあなたと共に生きたい。


なんて言うと、あなたはどんな表情するのかな?

喜んでくれる?

ビックリする?

・・悲しい?



なんて思ったりしてると、私の耳元で久々に届くあなたの声に更にまたドキドキしてしまう。


「もしもし・・・蛍?」


『うん。私ね―――――・・。』






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