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　｢いっぱい悩みな｡
　時間は沢山あるんだから｣


そう言って遥は私の頭をﾎﾟﾝﾎﾟﾝって
撫でて車の方に歩いて行く｡

私は遥の後ろ姿を見送り､
その場にしゃがみこみ海を眺める｡
遥に出会って､いろんな事を
思い出す｡

両親にいきなり許嫁がいるって
言われて､その相手は同じ学校で
私のｸﾗｽの担任だし｡
遥のお母さんからｳｪﾃﾞｨﾝｸﾞﾄﾞﾚｽは
送られてくるし｡

本当に最近いろいろありすぎる｡


　｢遥と居て私､安心してる？｣


ぼーっとしながら海を眺め､
ぽつりと呟いて､振り向く｡

振り向いた先には車に身を預けて
煙草を吸っている遥の姿｡