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それでも、私は生きてきた

第3章 自傷の始まり

私の娘、チノ。

チノは、
いつの間にか丸々太って
健康を飛び越えるふくよかな猫になった。

我が家に来た頃は、
ヨチヨチ歩き、
マーブルか私が側にいないと
ひたすら鳴き出す。

そんな姿も今は見かけなくなった。

代わりに、
チノの行動に異変があった。

顔が傷だらけになり、
血だらけ。

原因は、
自身の後ろ足で
血が出る程掻き毟る。

その行動の原因は、
動物病院でもわからなかった。

血だらけになるまで掻き毟る行動は、
おそらく
私の真似だった。

猫が人間の真似なんて…

と笑う人が多数だが、
実際に、
私はチノの前でも自傷行為を行った。

チノは、
いつも私の腕を舐める。

恐らく、
私の真似だろう。
と、思う。

酷く申し訳のないことをしてしまった。
と、
今となり思う。

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