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それでも、私は生きてきた

第78章 もう、大丈夫

借りてたやつどうする?


借りてた物を返さなきゃなぁ。と、
フッと思いメールを送った。

あの手紙以来、
互いに連絡する事はなかった。


あの日、
私が彼の部屋に入った事は
気付いてるはずだった。

私も
彼も

何も触れる事なく、
メールも電話もなく
もちろん会う事もなく
無言の1ヶ月。



元気だった?今度でいいよ〜



彼の返信は早かった。



久しぶりの友人のような
「元気だった?」
の言葉を見た瞬間。

なぜだか
すごく
安心した。




私が居ない部屋の中なのに、

俺の知らない?どこにある?

子供のように

1枚のシャツも見つからず連絡をしてくる彼。


いつもラックにかけてたでしょ。無いなら、別な方のラック見てみなよ。



そんな

お母さんと子供のような会話も

もう、
彼には必要無くなった。

もう、
私が居なくても大丈夫だね。


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