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妹えっち!

第6章 お兄ちゃんの性事情







 あくびをかみ殺す
 峰斗は寝不足の頭をガリガリ掻きながら洗面所に入る



 ガチャ



「おぉ、わり」



 先客がいた
 ショーツだけを履き、今まさにブラをつけようとしている妹がいた



 長い黒髪、白い肌
 キュッとくびれた腰
 柔らかそうな下腹とおへそ
 痩せ型の伸び悩んだかわいい胸

 そして峰斗が愛してやまないあどけなくてかわいらしい顔



 峰斗はズカズカ入り
 寝間着を脱ぎ捨てていく
 よりにもよって
 下着しかつけてない先客の隣で

 璃乃の顔が不愉快げになる



「かわいいパンツ履いてんな」
「じろじろ見ないでよ変態」
「お前こそじろじろ見んなよ」
「睨んでるだけ」



 璃乃の格闘家さながらの下段の足蹴りに峰斗は悶絶する



「死んだら?」



 顔色ひとつ変えずに
 璃乃は洗面所から出ていく



 足、いてぇ…



「…随分嫌われたもんだ」






 あれから―――

 璃乃はたくましく育ち
 二度とお兄ちゃんお兄ちゃんなんて言わなくなった






 目を覚ますために熱めのお湯で頭からシャワーを浴びる






 ブラコンから巣立った璃乃は
 大層兄を毛嫌いするようになった

 峰斗の前では鍛えた刀みたいに
 表情を変えずに攻撃してくる



 男として璃乃を抱きしめたあの日から三年間、璃乃は氷のような美少女に変貌してしまった



 笑顔も数えるほどしか見てない
 親や友達がいれば別だが
 二人っきりの時はまず機嫌悪い

 峰斗の前では笑ってくれない
 よほど嫌われてるらしかった






 キュッキュッとノズルを回す

 シャワーが止み
 前髪から水滴が落ちた

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