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妹えっち!

第10章 キスと…







 ―がちゃん

 私は目を覚ました



 時間を確認すると
 4時近くだった



 私は部屋を出て下に行った



「お兄ちゃん…?」
「…あ?」
「今、帰り…?」



 お兄ちゃんは後ろを向かないまま冷蔵庫をガサガサ漁っていた



「お腹空いてるの?」
「あぁ、まぁ」
「あ、あのね、晩ご飯残ってるよ
今温めるから…」
「余計な事すんな」



 ぴしゃりと言われて
 私は身を竦ませる



「で、でもお腹…」
「いらねーから」



 漁って出てきたソーセージをくわえながらお兄ちゃんがこっちにくる



「なんなのお前?
4時だぜ?なんで起きてるわけ?」
「だ、だってお兄ちゃんが帰ってきたと思ったから…目が覚めて…」
「なんでそこで起きるんだよ
寝てればいいだろーが」



 お兄ちゃんの顔を見て
 ようやく私はほっとした

 仏頂面、すがめた目…

 その時初めて気がついた



「お兄ちゃん…ケガ…!?」
「…触んな」



 掴み取って確かめる

 近くから見て驚愕した
 腕とそれから頬に生新しい赤い裂傷があった

 よく見れば他にもすりむいた痕や打ち身の痕がある



「は、早く手当てしないと!」
「面倒だからいい」
「なんで!?」
「いいから」



 心底邪魔そうにぐっと人の肩を押して退けるとお兄ちゃんはずんずん階段を上がっていった



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