テキストサイズ

S×強気で恋になる

第10章 夏目隆之

ーーー朝?

俺は重い瞼を開ける。
昨日のは夢、、、。じゃないよな。
俺の下半身には、イった後にまたつけられたゴムが根元にはめられていた。

ちくしょー。人のことなんだと思って。
そのゴムを外したいが、左手では無理だった。
無理矢理引っ張る、手が滑ってパーンと弾けて死にそうな痛みに襲われる。
そんなことを繰り返して、やっと外れた頃には俺は肩で息をしていた。

とっ、とれた。
とりあえず、いてぇ。

クソ野郎が。一発殴らねーと気がすまねぇ。
そう思って体を起こすと、前から痛いと思っていた脇腹にタオルが挟まっているのに気付く。

こーゆーときだけ医者ぶりやがって。
なんなんだよ、あいつ。
どこにいる?
部屋を出るとテーブルに置き手紙。

「病院にいく。朝昼は冷蔵庫に入ってるから温めて残さずに箸で食え。夜はなるべく早く帰る。」

おいおいおいおい。
突っ込みどころが満載である。
まず、戻ってくる気かあの野郎。
ふざけやがって。
っーか、いつ飯作ったんだ?
箸で食えって、フォークかスプーンのが食いやすいんだよ。馬鹿野郎。

腹・・・減った・・・

とりあえず、飯食うか。

チーン

温めてラップをとると、朝はフレンチトーストだった。

美味い。

あんなことされたのに、美味い。


胃袋を掴まれるって、いうけど
あれ俺のことだ。

俺は苦笑してしまう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ