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夏の秘密

第24章 母との再会



夏「すーすー」

総一郎「…」


気持ち良さそうに眠る夏
その横で総一郎は夏の頭を優しく撫でて
いた
その表情は嬉しそうで
でもどこか悲しそうな表情だった
それはきっと…


総一郎「…ずっとこの時間が続けばいい
のにな」


夏には言えなかったが
総一郎はこのまま…このまま晴が見つか
らなければいいと思い始めていた
もちろん
夏の事を想えば
今すぐにでも会わせてあげたかったが
本音は…


総一郎「いつからこんな…こんな好きに
なってたんだろう…」

夏「…んんっ」

総一郎「ヤバッ!!」


起こしてしまった
一瞬そう思ったが少し寝返りを打っただ
けで
すぐにまた
すやすやと眠ってしまった夏
でも…


夏「んんっ…お兄ちゃん…」

総一郎「!?」

夏「ん…」

総一郎「…」


寝言だった
でも寝言でも晴を呼ぶなんて
夏の晴に対する想い、気持ちはそれほど
に強く
深いものだった


総一郎「…」


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