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夏の秘密

第25章 責任



夏「痛っ…また刺しちゃった…」

風太「夏、急がなくていいからゆっくり
丁寧にやって」

夏「うん」


風太のおかげで
夏の腕もだいぶ上達していた
それでも
作業スピードは遅く
夏が一着の衣装を完成させる頃には
風太は3着もの衣装を綺麗に完璧に完成
させていた


夏「…」

風太「夏、ちょっと合わせてみて」

夏「えっ?うん」


風太に言われ
教室にある大きな鏡で
衣装を合わせチェックしてみた夏
特に変なところもなく出来栄えはどれも
上々
文句の付け所は
なかった


夏「どれも上手くでき…!?」

風太「…」

夏「風太?どうしたの…」

風太「…」

夏「…」


鏡に映る
自分に抱き着く風太の姿
顔を伏せていて
その表情を確認する事は出来なかったが
風太の手が段々、下がっていた事は
鏡越しに確認する事が
出来た


夏「ここ…教室だよ…」

風太「…うん」

夏「誰か…戻って来るかもよ…」

風太「…そうだね」

夏「…」


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