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夏の秘密

第40章 総一郎の場合



夏「…」

総一郎「冗談だよ、言ってみただ…」

夏「一緒に行く」

総一郎「冗談だってば、本気にするなよ
無理だろう?」

夏「一緒に行く、連れてって!!」

総一郎「だめだよ…」

夏「私が行くって…行きたいって言って
るんだからいいでしょう!?」

総一郎「それは同情?」

夏「は?何言ってるの?そんなわけない
でしょう!!」

総一郎「本当にそうかな…夏は俺の過去
を知ってるから…俺の体に問題があるか
ら可哀相って思って」

夏「何でそんな事言うの…」

総一郎「…」


総一郎だって
本当はわかっていた
夏が同情で言っていない事くらい

だけど不安だった
自分は夏を幸せに出来るのか
バツイチ
無精子
慣れない商売
そんな自分といるより
勇助や風太と一緒の方が幸せなのではと
そう思わずにはいられなかった


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