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王さまゲーム

第1章 王さまゲーム

僕の手には五番の紙。前には六番の紙を持った亮くん。

「なんでそんな男同士のチュー見たがんねん…。」

「ええやん!!してして~。」

「あとでみとけよ!!どうなっても知らんからな…。」

「関係ない俺らまでとばっちり受けそうで嫌やな」

「そんときは付き合って~。」

机の上にはこの紙を入れていた箱とたくさんの料理、いくつも転がったビールと酎ハイの空き缶。

僕の部屋はひっちゃかめっちゃかに荒れている。

「はよチューしてや~。」

「うっさいな!!わかったわ!!」

亮くんの顔が近づく。きれいで少し歪んだ顔。くっきりとした二重が閉じられる。僕は調子にのって頭に手を回し、本気でキスをした。

一瞬身を固めて驚くも、やさしい亮くんは僕を受け入れて、深く、舌を絡めてきた。

ちらっと目を動かすと食いつくように見入る裕ちんが目に写って焦った。

しかしすぐには離せず、しばらくそのまま続けた。

信ちゃんは見てられないのかたつよしとそっぽ向いている。

渋やんはお酒の影響で半分目が開いてない。

そしてこの指令を出した王さまの章ちゃんは…

「長ない?」

「なに?嫉妬してんのか?」

「してへんよ。」

口を離す頃にはかなり不機嫌になっているようやった。

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