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私の幸せ

第2章 家


私の名前は春川千里
(ハルカワ・チサト)
今年もあの日のことを思い出す。


ちょうど…今くらいの真冬の時期。


私は去年家出をした


家出をしたっていっても3日くらいだけれど。


12月の後半で雪がかなりつもっていてすごく寒い。
私の親は喧嘩ばかりで怒鳴り声が聞こえてくるのが
日課みたいなもんだ

ひょんなことから私の家はとても荒れていた


ある日の夜、私はトイレに行きたくなり目が覚めた。廊下を歩いていると1階から怒鳴り声が聞こえてきた

「お前が悪いんだろっ!
どーすんだよ!?」


「知らないわよそんなの!あなただって私に押しつけてばかりでなにもしないくせに…」


また喧嘩だ…
いつものことなのでもうなれている

私はさっさとすませて部屋に戻った


そんな日が何日か続いた、

ある日のこと
なぜかとても静かだった


あれ?なんでだろぅ…


階段をそっと降りてみるとロビーには明かりがついていた。


なんだ、いるじゃん


少しホッとし、部屋に戻ろうとすると話し声が聞こえてきた


「しょうがないわよ?私たちのため、あの子のためだから」


「あぁ、そうだな。仕方ないよな…」


え…?
なんの話をしているの…


「じゃあ、これにハンコをおして」



「あぁ……」



「何をためらってるの?
もう、決めたことじゃない
今さらかえるなんてできないわよ…」





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