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本気の告白を君へ~出逢えた奇跡~

第12章 海




あたしが話し終えると

沙希は泣いていた

「う…そ」

ごめん…沙希

「…ねぇ…雪乃…?
嘘だよね…??」

沙希はあたしの腕にしがみついて
揺らす

「ねぇ雪乃っ!!
嘘だよねぇっ!?」

「…っ…嘘じゃ…ない」

「やだっ!!
嘘って言ってよねぇっ!!
ゆきのぉっ!!」

沙希……本当なん…だよ…
嘘じゃないんだよ…っ

「やだよぉっ…
だって…っ雪乃っ…
ずっと大丈夫って…
平気って言ってたじゃんっ…
ずっと元気だったじゃん…っ」

「沙希……」

「いやだぁ…っ!!
そんなの嘘だぁっ!!
雪乃は今こうしてここにいるもん!!
私の目の前にいるもんっ!!!
ちゃんと…っ触れられるもんっ」

沙希はあたしに抱き付いた

「沙希……」

「嘘だ…
そんなの嘘だっ」

「ねぇ…沙希…聞いて」

「やだやだやだっ」

………沙希…

ナデナデ…

「………っ」

ぎゅ…

「…落ち着いて…?
話…聞いて…??」

あたしは沙希を撫でながら
抱き締めた

「ゆ…きの…っ」

「あたしもね……まだ自分が
病気なんて信じられないよ…。
でもね…最近頭痛や目眩が
前よりひどくなってね…
倒れそうになったのも1度や2度
じゃない…。
あたしのは悪性腫瘍なんだって…
だから、治療は出来ないんだって…
嫌でもそれを実感しちゃうんだ…

あたしね………


輝と別れようと思う」

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