
パパとママのタカラモノ。
第2章 妊娠発覚。
実家に到着して
チャイムを鳴らすと
妙にハイテンションの
お母さんが出てきた。
「奈央、おかえり~!!あれっ?何で智也くんスーツなの!?笑」
妊娠の事実を
知っている妹に目をやると
何ともいえない表情を
浮かべていた。
「とりあえず座って~。汚いけど!笑」
2階からお父さんも降りてきて、
「やぁ智也くん。会うのは小学校以来かな。」
智也「そうっすね~。お久しぶりです!」
「立ち話も何だし、こっちに来たら?」
お母さんに促され、
リビングに通された。
―――で、本題。
智也「実は、今日僕がこんな格好で来たのには、理由がありまして‥。」
「ほぉ。」
とお父さん。
「えっ、なになに??」
と身をのりだすお母さん。
智也「実は‥奈央ちゃんのお腹には赤ちゃんがいます。」
奈央「5週と2日だって‥。」
「ほぉ‥。」
苦笑いのお父さんと
「えっ?赤ちゃん!?」
と驚くお母さん。
智也「すみませんでした‥。」
と頭を下げる智也くんに
お父さんから思いよらない一言が‥。
「‥知っていたよ。正確にいえば、薄々気付いていた。けれど確証がなかったから、口には出せなかった。奈央、すまなかった‥。」
さっきまで笑っていたお父さんが
今は私に対して頭を下げている。
