ダーリンは12歳年下〜遠恋の果てに〜
第6章 2000年:疑惑
12月に入り街はキラキラとイルミネーションの輝きがそこかしこを幻想的に照らし出す。
もうすぐやってくるクリスマスに街中の恋人達がハートをピンク色に染めていた。
そんなある日、あたしを不安感が襲った。
ゆうタンがあたしの知らないところで、今日子のいる東京まで遊びに行っていた。
メンバーはゆうタンと今日子、そしてもちろんチャット仲間の慎二(しんじ)の3人だ。
後になって、慎二からメールでその日の事を聞いて初めて知った。
別に全ての行動をあたしに逐一報告しててほしいわけじゃないけど…
でも、群馬県からわざわざ東京まで行くんだからそれなりに重要な出来事だ。
それに普段からメールしたり、毎日のようにチャット内でもゆうタンや今日子だって顔を合わせて話をしてるのに…
なぜゆうタン本人からじゃなく慎二から間接的に聞かされるんだろ?
そして隆司も同じだった。
今日子と毎日連絡を取ってるのに、やっぱり慎二からの電話報告で知ったらしい。
そして、その事をあたしと隆司は二人だけでチャットで話をした。